2008-08-19

Epistrohy

 唐突だが私はEric Dolphy(エリック・ドルフィ)のEpistrohyが好きだ。そして私はEric DolphyのIron Manが好きだ。それもほとんどミーハー的にまで、だ。前者のサックスの咆吼、後者のBobby Hutcherson:vibesとの絡まり方はまるで狂気の万華鏡の世界を展開する。涯的宇宙空間での時間性への鬩ぎ合いとでも言えばいいのだろうか。対峙する意識としての外化不能までに空間性を消滅させ時間的に意識を浸食し始める。そう、まさに暴力的である。私はそこではひたすら自分の意識の消滅を祈り、物理的時空を超越しようとする。想像的意識はひたすら下降ホールを底へ、底へと落下していくのだ。そして辿り着くのは根源的な意識としての存在だけの世界である。あてどもなく彷徨う時間軸の先にある存在、だ。魂への揺さぶりとはそういうものなのである。
When you hear music, after it's over, it's gone in the air
You can never captune it again

- Erick Dolphy (Last Date)-

alt saxプレイヤーとしてのエリック・ドルフィの最後の言葉であることはジャズ・フアンの間ではよく知られている。音の作り上げた空間を良く言い表していると共にこれほど想像力の世界を言い当ている言葉は無い。

※このエントリィは「2004-02-27」にはてなダイアリに書かれたものが転載されたものである。
Last DateLast Date
Eric Dolphy

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